空想商會

日々の記録。料理やカフェや雑貨の話題が多めです。

飛田和緒さんの角切り林檎のジャム

雑誌『天然生活』に載っていたレシピで林檎ジャムを作りました。

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『天然生活』は好きな特集のときに買って読んでいます。今月のテーマは「冬の楽しみと過ごし方」。冬を快適に過ごすノウハウがあるかないかは死活問題なので、たいへん興味深く読みました。

 「私のあったか冬支度」という特集では、小川糸さん(作家)、たかはしよしこさん(料理家)、上原かなえさん(クラフト作家)、山下りかさん(ライアー奏者)の住宅が紹介されていました。どの家も物語に出てくるような、四季の移ろいを身近に感じることのできる素敵なおうちです。

ただ(と、家事を担う身としては考えてしまいました)、自然に囲まれた土地で、暗くなれば蜜蝋キャンドルに火を灯し、冷えてくれば薪ストーブで暖を取る。優雅に見えますが、相当パワフルで生活力があって勤勉で意志が強くないと維持できない生活です。この家を維持するために、どれだけの労力とお金をかけているんでしょう。

わたしは性格上&職業上、人生後半の住居は総合病院へのアクセスを優先的に考えた方がいいと思ってしまいます。自分または家族が病気になると、病院との距離は死活問題になりますので。特に介護する立場になった時、徒歩で気軽に病院に行けるかタクシーで何千円もかけないと行けないかは、時に家族のかたちをも変えてしまうほどの重要案件になりえます。

でも、きっとクリエイターと呼ばれる人には、こういう物語のような生活がインスピレーションの源泉として、いや生命力の源泉として絶対必要で妥協できないところなのでしょうね。年齢を重ねて、それはなんとなくわかるようになりました。人それぞれ持ち場があるということでしょう。

こんな手の込んだ生活はできませんが、インテリアのテイストはぜひとも真似したいと思いました。実用性とのバランスを考えて、蜜蝋キャンドルはLEDキャンドルで代用、薪ストーブはバックアップ熱源としてなら我が家でもアリかな? などと考えながらページを繰りました。

ジャムのレシピは巻頭特集「飛田和緒さん 秋から冬の保存食」から。林檎を皮ごとサイの目に切って煮るプレザーブタイプのジャムで、ほんのりロゼに染まった林檎が宝石みたいな一品です。

きれいな色に惹かれて作ってみましたが、林檎の種類が違うせいか本のようなロゼピンクにはなりませんでした。でも美しい琥珀色に仕上がったので、これはこれで満足です。できたジャムは市販のものより濃厚で、洋酒が入っているような味がしました。保存料ゼロで糖分のしっかり入った本物のジャムの味でした。

150mLの保存瓶3個分できたので、しばらくジャムは買わなくて良さそうです。*

◼️飛田和緒さんの角切り林檎のジャム

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  • 林檎 3〜4個(750gくらい)
  • 砂糖 300g(林檎の重量の40%)
  • レモン汁 1/2個分
  1. 林檎は芯を除いて皮ごと角切りにする。芯は後で使うので取っておく。
  2. 鍋に林檎を入れ砂糖を振って一晩置く。
  3. 芯をお茶パックに入れて鍋に加える。
  4. 鍋を中火にかけ、沸き始めたら蓋をして弱火で30分煮る。焦げないよう時々かき混ぜる。
  5. 蓋と芯を取り、とろみがつくまで煮詰めたらレモン汁を入れて軽く混ぜ、火を止める。
  6. 熱いうちに清潔な保存瓶に詰める。

時間がない時は林檎を角切りにするそばから鍋に放り込んでいき、その都度、上から砂糖を少しずつ振りかける。林檎を切る→砂糖をまぶす→ざっと混ぜる、を繰り返していくと、林檎を切ってる間に結構水分が出てくるので、プラス30分置けば煮始めても大丈夫です。

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『天然生活』2022年12月号の内容紹介|2022年10月20日(木)発売