珍しい絵葉書をいただきました。
国立西洋美術館のミュージアムショップで買った絵葉書だそうです。裏の解説に《時祷書零葉：受胎告知》とあります。15世紀にフランスで書かれた写本の一部をもとに絵葉書に仕立てたものらしい。
時祷書零葉って聞き慣れない言葉なので調べてみました。時祷書というのは中世装飾写本、つまり中世ヨーロッパでキリスト教信者のために編まれた祈祷書。祈祷文や詩篇に挿絵をつけたもので、カトリックの一般信者向けの礼拝の手引だったそうです。
それにしても、受胎告知だから聖母マリアと大天使ガブリエルは分かるんですけど、左斜め上のおじいさんはどなたなんでしょう。神様にしては扱い小さいけど。あるいはヨセフさんでしょうか。こんな歳の差婚でしたっけ？*1
あと零葉とは完本ではない本、欠落がある本や本の一部を指すらしいです。英語では leaf というそうで、日本語より英語の方がニュアンス伝わりやすいですね。「書物の一片」というイメージでしょうか。
絵葉書のおかげで語彙が２つ増えました。良い品物をいただきました。額に入れて本棚に飾ることにします。『薔薇の名前』のそばに置こうと思います。＊
*1:あとで調べたら、実際に歳の差婚なんですね。諸説あるらしいですけど、ヨセフは90歳でマリアと結婚したという説もあるとか（！）
